チノちゃんと旅行

チノちゃんとの温泉旅行。このワードを聞いて、なんだお前!畜生!と、いかがわしい想像をされる方がほとんどだろう。

 

だが待ってほしい。俺とチノちゃんは何もそんな後ろめたい関係じゃあない。それを証拠に、チノちゃんは神に誓ってまだ純潔のままだ。ほんとだぜ?

 

とにかく、俺たちは数えきれないほどの場所を巡った。山々にある社を、そこから見える海の景色を、島と島とを繋ぐ赤い橋を、牛肉をたんと出す知る人ぞ知る店を、海の幸を山と出す有名店を。旅館に着く頃は、二人ともヘトヘトってわけ。

 

で、その旅館も、ボロいけどいい仕事をするんだコレが。温泉は大浴場が1F、露天風呂が4Fの二段構えで、人も少なくてゆったりしたつくりだし、食事なんか、野菜のゼリー寄せのテリーヌが前菜に出てくるだけじゃなく、とろけるような肉のステーキが振舞われる。俺とチノちゃんは、あまりのボリュームにほとほと参っちまってさ。

 

夕飯後、二人はお腹いっぱいで布団に横になって、沢山話をするんだ。夜の方が根負けしそうなくらい、長い、取り留めない話をさ。けど、12:00が過ぎると、明日の旅程に備えて明かりを消すんだ。夜の奴、ホッとしたろうな