日記 2019 5/21

日記

 

鬱って奴は唐突に、無遠慮に、俺の住処の門戸を叩いた。「よう、兄弟。調子はどうだ」ニヤニヤしながら奴は言った。ふざけるな、俺はお前なんかと兄弟になった覚えは無い。そう言いたかったが、既に時は遅く、俺の体はふらふらと地に崩れ落ち、それから数時間動くのをやめた

 

鬱病で会社を休んだ。遂に来たか…俺は絶望感を覚える。なにをするでもなく眠っていると、同僚のYが俺を訪ねて来た。これは俺にとって意外だった。Yはてっきり、無能な俺を嫌っているのだと思っていたから

 

来るなりYは俺が精神的に参っていることを見抜いた。俺は、彼が人を良く見る能力に長けていることに感心した。そして、俺は初めて同僚に、自分が鬱病である事を打ち明けた

 

ややあって、話は人事にこの状況を相談する方向にまとまった。帰りがけ、Yは「明日も無理はしないように」と俺を気遣った。まったく、俺は彼を誤解していた事を心の中で謝ると同時に、この状況が情けなくて仕方なくなった

 

今、俺はまだ、鬱でふらふらとしている。明日も、会社に行けるか分からない。さて、どうなるだろう。クビを覚悟するか。それともまだ望みはあるか。全ては体調に委ねられている